さて、さっそく第1回を始めていくのですが、ここで疑問に思った方もいるかもしれません。「なんで授業動画をしている人がヤングケアラーについて話そうとしているの?」と。
自己紹介でも少し触れましたが、私の妹は知的障がいがあるため、今でもコミュニケーションはほぼ取れないですし、食事やいろいろな場面でサポートが必要になります。詳しいことは、第2回以降で書いていきますが、そういったサポートをしていました。
でも、実は僕にとって一番のサポートはそこではありませんでした。それは両親のメンタルケア。特に、我が家は父が多忙で、平日の家事はほぼ母のワンオペのような状態だったんです。母はパートもしていたので、仕事の疲労もありましたし、そこに妹のサポートが加わるため、その心身への負担は相当だったと思います。(僕も子育てをするようになって、その大変さを改めて感じています)
お母さんは仕事・家事・妹のケアなど、さまざまな役割を担っていたようですね。
だからこそ、そんな母に余計な負担をかけないように家庭内で立ち回る必要がありました。“良いお兄ちゃん”でいよう、妹にイライラが向いた時は場を和ませよう、そんなことを常に考えていました。今までいろいろなヤングケアラーの方と話してきましたが、この部分はとても共感し合うことが多かったです。
家事や介助に加えて、家族の気持ちを支える「見えないケア」をしていたのですね。


葉一さんは、知的障がいのある妹さんのコミュニケーションや食事のサポートを、学生時代からずっと担っていたのですね。